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映画『にがくてあまい』のごはん日記

片山渚役・林遣都さんインタビュー公開!

2016/08/10 19:16

9月10(土)、TOHOシネマズ新宿ほか、全国ロードショーとなる映画『にがくてあまい』。

「女には一切興味ない、料理好き」という、ゲイの菜食主義者・片山渚を演じた林遣都さんのインタビューを公開‼



――原作のコミックを、生身の俳優さんがリアルな世界に着地させるのは、難しくはなかったですか。


そうですね。最初、原作読んで、これは振り切らなきゃダメだなと思って。すごくコメディ要素も強いですし、(片山)渚も自分とはすごくかけ離れていて。でも、お話にリアリティがあるので、キャラクターが振り切れていても、ずっと見ていられる。少女マンガ感はあんまり感じなくて、大人の恋愛、人間愛だと思うんです。


――確かにずっと見ていたくなる世界観です。あのふたりのキャラクターの魅力はどんなところだと思いますか。 


生き方に悩んでいて。自分の中でいつまでたっても解決できていない『しこり』みたいなものがあって。そういうふたりが運命的に出逢うことによって、お互いの魅力を伝え合って、ぶつけ合って、よりいい道に進んでいく関係性が絶妙だなと。


――渚はちょっとガードのある人だったかもしれませんが、江田マキとの出逢いから、どんどん素直になっていきますね。 


僕もそうですけど、やっぱり、自分にないものを持ってる人に惹かれる。あのふたりも、そうだったんじゃないかなと思います。


――渚はベジタリアンで料理が得意。マキはある事情で野菜が嫌いで、料理も苦手。この「作る人」「食べる人」の関係性も興味深いです。 


真逆って、いいなあと思いました。僕も、あらゆる面で真逆の人と、仲良くなったりすることが多くて。で、そこで影響し合って。ちょっと考え方が変わってきたり。マキもそこが素敵でした。 


――林さんも、相手には「自分にないもの」を求めますか。 


ええ。男女両方、そういう人とばっかり仲良くなります。そういう人を選んでる気がします。 


――逆に言えば、自分に欠けているものがあると考えたりもするのでしょうか。 


はい。だから、ほんと、この人といたら、いい影響をもらえるな、という人とばかり(一緒に)います。俳優業をやっていて、そういう考え方になったのかな……全部が仕事に活かせることなので。自分の考え方が固まっちゃうと、いろんなことができなくなっちゃうなと思っているから、そういう視野になっているのかもしれません。 



――林さんは料理はするんですか? 


時期によっては節約してみようかなって。ほんと、考え方がその時々で変わるんで。一週間ぐらい節約して、クックパッド見て料理作ったりしますよ。でも、すぐ飽きる(笑)。その程度です。あと、美味しいお米や美味しい果物、取り寄せたりはします。でもそれが続かず、すぐ外食になったり(笑)。


――どんなもの作ります? 


やり出すとこだわるというか、中途半端にしたくない。すっごいもの作りたい、というのはあるんです。クックパッドの『全国の主婦が選ぶナンバー1』みたいのばっかり作るんですけど。水炊き作ろう! って作ったこともないのに、いきなりとか。出汁をとるために玉葱4つくらい(鍋に)入れて、2時間ぐらい待ったり。カレーとかもそうですけど、一日集中して、洗い物できなくて、それで(その後が)続かない……(というパターン)。 


――でも時間をかけることで達成感があるんですかね。 


ええ。あと、友達とかに振る舞ったりするんですけど、ちょっと一味違うものを提供したいんです。あんまり食べなさそうに見られるんですけど、美味しいものは大好きで。地方に行ったりすると、いろんなお店、探したりします。だから、自分が作るときも、一癖、二癖入れて『なに、これ?』っていうのを作りたいのかも。いろんな薬味とか、調味料とか、好きなんです。


――美味しいものとの出逢いは林さんにどんな影響を与えますか。 


ただただずっと幸せを感じるというか……自分は18(歳)まで滋賀県で育って。東京に出て、いろいろ感動することがあって。みなさん、いろんなとこ行ってるじゃないですか。そういう人たちにたくさん出逢っていくうちに、生きてる限り、無理してでも、いろんなところ見て、いろんなもの食べたいなという感覚でいます。後悔しないように。父親も母親も(もともと)都会ではないところにずっといて。自分が見ることで(両親にも)見せられたらなと。どっか連れて行けたらなって。


――『にがくてあまい』っていいタイトルですよね。苦さがわからないと、甘さもわからない。人生の旨味もそういうところにあるのかなと。 


僕は、苦労してない人に魅力を感じない……というか。苦労して、失敗して、いまがある、っていう人に素敵な人は多い気がします。辛さを知ってる、っていうのかな。特に同世代とかは、20代でグッと苦労して、我慢して、もがいてる人。運とか、そういうものに恵まれてる人よりは、苦い想いをしてる人に、惹かれます。自分もそうでありたいと思っています。


http://nigakuteamai.com/

取材・文:相田冬二

撮影:小嶋淑子


■林遣都プロフィール

1990年12月6日生まれ、滋賀県出身。2005年、スカウトされ芸能界入り。2007年に映画『バッテリー』の主演で俳優デビュー。同作品での演技が評価され第31回日本アカデミー賞新人俳優賞、キネマ旬報ベスト・テン、第22回高崎映画祭最優秀新人男優賞、第17回日本映画批評家大賞新人賞などその年の多くの新人賞を受賞した。

その後、『DIVE!!』(08)、『ラブファイト』(08)、『荒川アンダー ザ ブリッジ』(12)など多数の映画で主演を務め、『パレード』(10)にも出演。近年では、NHK総合放送90年大河ファンタジー「精霊の守り人」、Netflixドラマ「火花」(主演)など多くの話題作に出演。映画公開待機作に、8月6日公開『花芯』、10月8日公開『グッドモーニングショー』、来春公開『しゃぼん玉』など。9/6~初舞台「家族の基礎」にも出演する。詳しくは、http://mo-plays.com/kazokunokiso/

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